あの人
書き留めておかなきゃいけないと思いました。
あの人が
夢の中に出てきた
きっと一生忘れることのないその人は
あの時と変わらない顔で
私のすぐとなりに寝そべったりして
あいつは「もっと自分を見てくれ」って
「俺のことみてよ」って思うタイプだから
なんて
これからの自分と重なる所がある気がして
すこしだけ、こわさをおぼえました
もうしたの?ってきくと
まあ、形ではね って
その後のことをきいたけれど
微妙そうな曖昧な返事で、
こっちの気持ちはふくざつ
あの人とこの人
どっちが「わたし」なのか
自信をもってこっちだと言えない
でも
きっとまだあの人であり
あの人が訪ねてきたら
わたしはドアを開けてしまうとおもう
美化された過去にすがっているのでしょう
おわり